お客様へ

味の設計において”鶏節”の使い方について語る

出し惜しみしていてたんですけれどもお客様の要望が強すぎちゃって、それくらいやっぱ人気・評判がいいですね

聞き手:丸眞株式会社 社長:眞邉光英

後藤将友様

1972年4月26日生れ
東京都北区出身
”G麺7(ジーメンセブン)””啜磨専科(すすりませんか)”の2店舗を経営。
今後は家族で入れるお店を作りたいです!

G麺7(ジーメンセブン)

住所:神奈川県横浜市港南区上大岡西3-10-6
電話:045-517-3918

丸眞:
鶏節(とりぶし)と聞いて、どんな印象でしたか?
後藤様:
鶏は海のものじゃないじゃないですか。
だからその、匂いと臭味とかはどうなのかなと、最初に思いましたね。
ただ、鶏節っていう響きが逆にいいので。いいかも・・・と。
“G麺7”は麺と醤油とかを味わってほしいから、魚介レスっていうか、魚の節(ふし)を使わないというのをコンセプトでやっているので、その”G麺7”で、節感(ぶしかん)が出せるとなると使えるなって思いましたね。
丸眞:
鶏節を実際に使ってみてどうですか?
後藤様:
思っていたより臭味もないし。
鰹とかの特有の酸味がないっていうのが使いやすいなと。
丸眞:
鰹を入れることによって、酸味が出ちゃうのがどうにかならないかなーという声が、我々もかなり多かったんですよね。
後藤様:
でも、それが鰹だよって感じですけれどね(笑)
丸眞:
それはそうですよね。
後藤さんの中でですね、肉・鶏肉とか豚肉とかもちろん、骨もふくめた動物系と魚介と、新しいジャンルとして鶏節というカテゴリーがでてきたんじゃないかと僕自身は感じているんですが、鶏節は、味の設計においてどういうポジションにありますかね?
後藤様:
正直酸味が少ないと、出汁感は少ないということなんで、鶏節1本では成立しないんですけど、ただ、動物系にあわせるだとかで、そのバリエーションを増やすひとつにはなりましたよね。
特に、鶏節の特徴は酸味が無いというところなんですけれど、それを発揮するのは冷やしなんですよ。もちろん、温かいラーメンにも合いますが・・・。
丸眞:
あ、冷やしなんですね。
後藤様:
冷やしラーメンとかで、今、冷やし煮干し系が流行っているんですけれど、ただ、今年冷やし煮干しが流行るってことは去年あたりからその傾向があって。
冷やしの「にぼにぼ」っていうのを出しているところが、都内のお店では多いんですけれど。
そこに急遽うちは冷やしの鶏節を、“啜磨専科”のほうで出しているんですよね。
実は鶏節は、冷やしのほうが発揮するという。
丸眞:
落ちつくっていうんですか?
後藤様:
うーん、なんだろうなあ。
燻製にしているから、あったかいとカツオっぽく感じちゃうんだけど、冷めたほうが、鶏っぽく感じるっていう言い方のほうがいいかな。
丸眞:
鶏のうまみが前に出てくるような?
後藤様:
まあ、そうですね。
丸眞:
確かにありますね。
後藤様:
熱っついと、鰹との差が分かりづらいんだけど、冷めてくると“あ、確かに鶏だ”と感じる。
だから逆に鶏のスープに鶏節ってダブルの鶏で感じやすい。
日本そば屋さんとかも、冷たいつけ汁のほうに発揮するんじゃないかと。
お盆明けに出すメニューにまた鶏節を使うんですけど、冷やしのほうでバリエーションを増やせるなと。鶏節の冷やし。冷やしだと冷やし中華や、つけ麺などいろいろできる。
丸眞:
鶏肉と鶏節との違いがあると思うんですけれども、大きく違うところや特長を感じる部分はありますか?
後藤様:
たぶん、鶏肉と一緒だったら、鶏肉を使っておけばいいじゃないかとなると思うんですけど、例えば、使い勝手であったりとか。けっこう短時間で出汁がとれるよとか。
乾物なんで長期保存ができるよとか。
あのう、ちょっと答えになっているかどうかわからないんですけど、パスタでも生めんと乾麺があると思うんですけど、パスタってもともと乾麺なんで、乾いているからいい、乾麺だからの良さがあると思うんです。
丸眞:
乾麺の良さ。
後藤様:
ふつうの鶏肉だったら、普通の鶏の本物感とか骨とかの出汁感とかラーメンのスープに欠かせないものなんだけど、でもあの乾物の出汁の良さとかもあるじゃないですか。
今までだったら海のものだと鰹とかだったんですけど、それが鶏であるというのはやっぱり面白いですね。鶏なんだけど、生のスープとは違う乾物の良さというのはあります。
そこで一つのジャンルができているなと。
丸眞:
使い勝手としては、乾物的につかえるってとこが使いやすいという感じですかね。
あと、節のうま味について聞きたいんですけど。鶏ってイノシン酸とグルタミン酸が入っているんですが、鶏節は、それをさらにギュッと凝縮して1/5くらいになっているんで、生の鶏の単純に5倍かどうかわからないんですけど、かなり濃い旨みがとれているんじゃないかと 思っているんですが。
後藤様:
うま味がとれていますよね。
大きさも1/5近くになっていますもんね(笑)
丸眞:
そういうことです。(笑)
後藤様:
こんなに小さくなっちゃうんだ。
そこに凝縮されている感はありますね。
丸眞:
僕のイメージだと、後藤さんって
うま味に特化というか、
そこをすごく大事にしているなぁというイメージがあって。
一番最初の取引って羅臼昆布だったじゃないですか。
昆布の中でも圧倒的に旨味の強い羅臼昆布を使っていただいて、
あとは高イノシン酸の削り節ね。
そして今、鶏節ときましたので、
ずっと、うま味うま味というチョイスを
されているという僕の中でのイメージがあるんですが、 うま味を大事にされているんだなぁと。
後藤様:
存在感があるというのかなぁ。
例えばそのスープ、魚介感とか味を重ねて、
ずっと重ねていくんですけど、
何十層にもそういった作り方をするんですけど、
得てして10個も20個も重なっちゃうと 逆に伝えるときには伝わりづらいというのがあり。
丸眞:
メリハリというところですか?
後藤様:
逆に僕らなんかは引きます。
いわゆる引き算のラーメンというんですけど。
ある中での雑味とかもそうなんですけれども、
それはもう、一発ひとつドンと引いてるほうが、
なんていうんですかねえ、お客さんに伝わりやすいとか、
わかりやすいとか。
昆布だったら、“あ、昆布だ”というふうな、
いわゆる僕らは引き算をしている。
その時のラーメン屋の流れがあって、
もっとこれが入ったほうがいい、もっとこれが入ったほうがいい、
イノシン酸が入って、グルタミン酸が入って、
何とか酸が入ってと、いろいろと重ねてきたものがあって、
重ねて重ねて重ねすぎたところの飽和がきたときに、
今度僕らが引き算をし始めたのですが、
一番最初は69ROLL ONEさんから始まって
2009年組という、いわゆる引き算のラーメン。はじめさんとか
丸眞:
そういう流れがあるんですね。
後藤様:
そうですね。そのほうが、
お客さんに伝わりやすいんじゃないかっていうのが今で。
また今度この先になったら、逆に、鶏節のうま味、
何とかのうま味とか全部重ねたほうが
もっとおいしいとかできてくる可能性もあって。
今は増えすぎたものを減らして、引き算でやっている感じ。
時期なのかな・・・。
よっぽどファッションとかもそうですけれども。
パンタロンなんて、カッコ悪いって言ったまたそのあとに
流行ったりするくらい、サイクルがある中で、今は引き算なんですよね。
だからうま味だって、よくわかりやすい物を
無意識にたぶん選んでいる気がする。 言われてみて、ああそうなんだって。
丸眞:
ずっとそういうイメージでみていたんですよ、僕は。
後藤様:
シンプルにわかりやすいっていう。
出汁の世界って難しくて。 
そういう丸眞さんの高イノシン酸かつおなんかも
僕の中ではヒットで。ありゃあすげえなって。(笑
丸眞:
やっぱりうま味は全然違いましたか?
後藤様:
違う!まったく違う!
あれはベーコンかと思いましたもんね。最初。
ベーコンみたいな感覚の出方をするじゃないですか。
カツオじゃないよ。ほんと。
そういう感じの強烈さ。
カツオはカツオでもうま味とコク。
薫香が際立って好きですね。ああいう感じのが。
鶏節もそうです。薫香があって、酸味がない。 使いやすいですよね。
丸眞:
ちょっと話が変わるんですけれども、
うちは特長のある商品を出していきたいな、
という気持ちがずっとあって、
ま、鶏節もそうですが、でも、一番最初はまあ、
そこまで特長もなかったのですが、
その商品特性をお客様に伝え、羅臼昆布も
こんだけ旨みが強いからいいですよとか、
そういうところから始まって、
高イノシン酸のカツオ節が出たりですとか、
今回は鶏節という形で、特長があって、しかもお客様というか
ラーメン屋さんというか、みなさんに受け入れられる、
重なるところはどこかなと、試行錯誤しながら商品づくりや、
設計をしてきたつもりなんですが、 どうですかね、そんなふうに伝わっていますか?
後藤様:
えーっと、丸眞さんの印象は、
僕と似ているところがあって、
値段はともかく、いいものを届けますと。
だから、安くてうまいじゃないというか。
僕もそうで、それなりの値段はするけれども、
いいもの売ってますっていうスタンス!?
丸眞:
ありがとうございます。
後藤様:
っていうのが丸眞さんの基本で。
値段の交渉は、実はあまりしたことがないと思うんですけど。
どうせ下がんねえしっていうのも(笑。
それよりも求めているところは、そこなんです。
例えば、もっと安く、例えば、効かないものを
倍入れりゃあいいって世界だったら
他のところを使っていたと思うんですけど。
ものの良さとか。
いやあ、うちは全然いいものだからこの値段をとりますよって、
だけどそれ以上の効果がありますよっていうのが、
スタンスとしての丸眞さんかな。
だからその、神奈川の、いわゆる僕らのまわりのラーメン屋さんも
丸眞さんなのかなと思いますよね。
他の業者ももちろん来るし、他にも使うんですけど、
やっぱり、営業に回ってくれて、
「実はいいのがあるんです」といった会話があるんで、
そういう意味では距離が近いというか。
いいものを安く無くっていうの?(笑。
いいからしょうがないだろうっていうのは、
僕もラーメンを作るときに、そのスタンスなんで。
500円のラーメンをつくろうと思ったら
またコンセプトは別になるんですけれども。
今はうちなんかは、変な話、つけ麺上限880円なんですけれど、
鶏節に関しては、ま、その意思をついでじゃないんですけれども、
900円950円の世界で出してて、それでも売れますからね。
売れるし、おいしいっていうファンがいる。
僕ら価格の努力はしなくちゃいけないと思いますけれども
そういう意味では、使う人が少ないからだっていうんで、
いろいろなラーメン屋さんで
使ってくれればコストも下がるかなと思い鶏節の紹介をしたり。
そういう努力はしなくちゃいけないんですけれども、ま、
そういう意思は伝わっていますし。
だから下手に安売りしろとか、そういうことは言えないですし。
求めていることはそういうことじゃない。
丸眞:
今ちょっとお話が出た鶏節についてのお客様の反応が、
ファンもついているということで、
言っていましたけれども。
もうちょっと具体的に深く聞かせていただけると・・・。
後藤様:
ひとつは真新しい。
丸眞:
珍しい感?
後藤様:
珍しい感。「鶏節?」「鶏の鰹節みないなの」
「え?食べてみたいってな」って、
食べてみた人は「すごい鶏感(とりかん)って」
本当は醤油しかやってなかったんですけれど、
塩も食べてみたいってお客様に言われて。
実は塩もよくわかるんで。
わかりやすい分、ちょっと後にとっておこうかなと
思ってたのもあったんですけれども。
先にだしました。冷やしが鶏節の塩なんですよ。
ちょっと出し惜しみしていたんですけれども。
お客様の要望が強すぎちゃって。先に。
丸眞:
やれー、やってくれー、と引き出されちゃったんですね?
後藤様:
そうですね。
それくらいやっぱ人気、評判がいいですね。
で、でもまだ悩んでいるところもあって、
鶏節感が強いと、うちのレギュラーの太い麺だと、
ちょっと出汁感を感じづらいというか、
もともと魚介レスなので、スープの持ち上げや、
鶏節が感じられるように細麺で出しているんですね。
簡単に言うと、平打ちがいいのか、太麺がいいのか、
細麺がいいのかっていう。
鶏節は、優しい感じの重ねた出汁じゃなく、
“どん”とくる、うま味がくるってタイプなんで。
昔昆布でやっていたときには平打ちでやっていたんですよ。
出汁感を感じつつ、一番合うのは平打ちだったんですよ。
鶏節は、どの麺の形状というか、やわらかい小麦か、
かたい小麦なのかちょっとまだわかっていない。
鶏節ドンぴしゃこれだなっ!ていうのがあんまりまだない。
オールマイティにあっちゃうね。
丸眞:
どれにも合いやすい?
後藤様:
そうですね。でも100点じゃないんですけど。
だから他のラーメン屋さんも難しいところなんですけどね。
丸眞:
後藤さんならではの視点ですよね。
ま、皆さんもちろん考えているんでしょうけど、
麺に対しての奥行きが一段深いような感じがしますね。
今後の鶏節の可能性ってどういうふうに感じますか?
例えばよくある、めずらしくてバーンといって
流行みたいなのがあってそのあと続かないというか、
あとは定番っぽくいくとか、大きくわけると2つあるのかなって
いうふうに感じているんですが。
後藤様:
今一番使われていくんじゃないかなって予想すると、
いわゆる魚介豚骨っていう、
濃厚魚介豚骨っていうジャンルが今あって、
のりを浮かべて魚粉かけて、パンチで“どん”みたいな。
あの世界も、僕らとちょっと違う世界のラーメンなんですけれど、
あれも、もうちょっと洗練されてくると思うんですけれども、
洗練されたときに、鶏節の粉を
直(じか)入れっていうのがたぶんうける。
味噌ラーメンにも直入れみたいな、
粉末にしたものを直入れして、みたいな。
かつおとかの下品さはないし。
直入れが必ずしも悪いというわけじゃないので、
そういう使い方が、わかりやすくシンプルに言うところの、
一番予想しやすい流行りの仕方。
魚介豚骨から、味噌ラーメンとか
ちょっと濃いめのラーメンに直に入れる。
丸眞:
魚粉の使い方ですよね。
後藤様:
そう。ただ魚粉系のざらつきがないんで。
丸眞:
そう。ただ魚粉系のざらつきがないんで。
丸眞:
ないですよね。やわらかいですよね。
後藤様:
どっちかというと、まるしんさんの
遠赤外線のサバ節のタイプと似ていると思う。
あっちのタイプは直入れしてもいいと思う。

鶏花(薄削り)は、ちょっと扱えないお店は扱えないし、
鶏厚(厚削り)はやってみたんですけど、ちょっと薫香が消えますよね。
出すのに時間がかかるので。
丸眞:
あー、そうですね。
煮出すから香りが飛んでいくってことですもんね。
「鶏厚(厚削り)」と「 鶏花(薄削り)」、
それぞれの特徴はありますよね。
後藤様:
扱いやすさっていう意味で、
そういう使い方が今後っていうのかな。
まあ、使い方のうまいラーメン屋さんだったら定着すると思うし。
丸眞:
なるほど
後藤様:
うちは鶏節を定番メニューにしてます。
丸眞:
ありがとうございます。
丸眞:
先程、サバ節の粉のお話がでましたけれども、
どの辺が使いやすいですか?
後藤様:
やっぱりそのざらつき感がないっていうのが、さすがだなと。
あれは冷凍にしているんですか?それとも普通に?
丸眞:
いや、してないですよ。
後藤様:
ざらつき感がないっていうのがまず一つ驚きですけどね。
丸眞:
まったくないですかね。
後藤様:
あとそれがサバだとわからなくて。
それこそ、さっきも言った燻製ぽさが残ってて、
いいのか悪いのかサバ節だとお客さんが気づかない。
そのー、わかんない。それこそベーコンですかって。
丸眞:
ベーコン?
後藤様:
塩つけ麺を食べて言う人がいたりとか。
ざらつき感がないのと、生臭さもないんで
サバのいいとこだけ。
たぶん思ってないところで

いいものが出ているんじゃないかと。
丸眞:
生臭さは無いです。そういうふうに味のコントロールはしています。
後藤様:
あれが好きですね。
ぼくは逆に煮干し、今の「にぼにぼ」みたいなのが得意じゃない。
で、だからやっぱ、今小羽をとっているんですけどね。
生臭いのがないっていう出汁感が。
丸眞:
サバの粉砕のほうも、魚粉系の使い方をされて?
後藤様:
実は“啜磨専科”で、
魚粉系の使い方をしているんですけれども、
誰も気づかないっていうか。
つけ麺ではありだと思うし、
鶏節でもありだと思うんですけれども。
そういう使い方をしています。
丸眞:
ありがとうございます。
後藤様:
ラーメンにまぜてもおいしいですよね。
サバで直接出汁をとるのと、
あのサバ節でとるのとちょっと違う雰囲気がでるっていうか。
あのサバ節は、ざらざら感が無いので、非常に使いやすい。
丸眞:
ありがとうございます。
後藤様:
たぶん同じような使い方をしているのはそば屋かなあと。
丸眞:
まあ、出汁でいってますけどね。
その場合は、あれをネル地の細かい布でこすんですね。
するとほんとクリアな出汁がとれますので。
後藤様:
勉強になります。
丸眞:
通常のサバはサバの枯れ節の
ちょっとやなところもあるんですけど、
それを無くして生臭みもなく、
サバのいいとこだけ残すように
設計したのがあの商品なんです。
後藤様:
んー、あれすごく好きな商品です。
丸眞:
そうでしたっけ!?
後藤様:
最初にくいついたのがそれで、
次に絶対に使おうとずっと思ってて。
“啜磨専科”で使ったんです。
試作創っているときに知って、すげえなあって思ってて
使おう使おうと思ってた商品なんです。
丸眞:
ありがとうございます。
他のラーメン屋さんにも紹介してください(笑。
あれはお蕎麦屋さんをイメージしていたので、
あんまりラーメン屋さんにご紹介していないんですよね。
最初に何軒かご紹介した際に、お断りというか、
興味無いよ、みたいな感じだったんで。
後藤様:
えっ!?うちの塩つけ麺ね、味の主役。
一番サバ節が入っている。
それをG麺のときからだから、ずっと前から使っています。
丸眞:
ちょっと自信がでました(笑)
後藤様:
あれが一番ですよ。あれがヒットした。
丸眞:
なるほど、ありがとうございます。
最後にですね、また話はガラッと変わっちゃうんですが、
今後のラーメン屋さんとしての展望などございますか?
後藤様:
自分の個人的に言うと、
“G麺7”と“啜磨専科”の席が10席か10席以下の店なので。
自分も今、小さな子供がいるんですけど、
化学調味料を使わないようにしているんですけれども、
丸眞さんのかつお節を使って、
うま味の高い安全なラーメンを出しているのに、
席数が少ないんでファミリーが使えないっていう。
ご家族で並んでくれるお客さんもいるんですけど、
急いで食べなきゃいけないとかあるんで、
今後はその、家族で食べられるラーメン屋っていう意味で、
テーブルがあって駐車場があるような、
そういうラーメン屋がやりたいですよね。
おいしいっていう中に、
一人で食べるよりも家族で食べたほうが旨いっていう
違う旨いを入れたものを作りたいなとは思っているんですけど。
広い場所借りなきゃいけないんで難しいんですけど、
そういうおいしいってやりたいですよね。
うま味の旨いや素材のうまい以外の
旨い、っていうラーメン屋を作りたいなって。
丸眞:
いいですね!世の中に欠けているところでもありますもんね。
そこで後藤さんのラーメンが。
後藤様:
そうですね。
まあ、資本の大きいチェーン店のラーメン屋さんみたいじゃなきゃ
できない大きさではあるんですけどそうじゃない。
作るときにまたご協力いただければ。
丸眞:
ええ、もちろんもちろん、ええ。
うま味を、化学調味料ではなく
本物のうま味を子供に教えられるようなのがいいですね。
うちも少しでも後藤さんの、夢というか着地点というか
今後にサポートできるように、少しでもできるところを
惜しまずにがんばっていきたいと思います。
今日はありがとうございました。
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